2016年4月08日 (金)

図書館総合展2016 フォーラム in 仙台へご参加くださいました、東北大学附属図書館の小林真理絵さんより参加レポートをお寄せいただきました。

ご執筆くださいました小林さんに心より御礼申し上げます。

図書館総合展2016 フォーラム in 仙台 参加レポート

執筆:東北大学附属図書館 小林真理絵

 図書館総合展フォーラム in 仙台は2012年に続き2度目の仙台、東北大学での開催でした。毎年3月は被災地枠ということで、東北地方にて震災関連のフォーラムが開かれていましたが、今回は教育をテーマに開催されました。地方開催への参加は4回目、今回は設備スタッフとして参加しました。

 フォーラム開催前に会場校である本学(東北大学)附属図書館の見学ツアーを行いました。100名ほどの参加者が8班に分かれ、昨年度改修が終わった箇所を中心に、館内を巡りました。ツアー中は参加者から様々な質問があり、興味深く見ていただけたようです。

 第1 部は会場である東北大学、そして一駅隣の宮城教育大学から自館のラーニングコモンズの紹介がありました。東北大学ではサークル加盟率が高く、そこで得られる成長・学びも大きいことから、サークル活動の場としての利用も多いという話。宮城教育大学では教科書を利用した授業計画作成や、模擬授業の練習場所として活用されているという話がありました。どちらの大学とも、大学の特徴を理解し、学生の学び方を観察した上で設置しているからこそ、学生の自発的な学びにつながっているのだとわかりました。

 第2部は学校と図書館をテーマとして、ランガナタンやジョン・デューイの教育観、富谷町の調べ学習コンクール、教員として学校図書館を作っていく立場から3つの発表がありました。学校図書館や学校司書は単体で活動するのではなく、教育の中心にあり、学校全体で、そして地域も含めて活用してこそ学校図書館たりえるのだと感じました。また、学校の現場が変わろうとしており、教育の変化に合わせて学校図書館だけでなく公共図書館も変わっていくべきだという話に、深く納得しました。

 第3部は翌日のツアーの見学先である紫波町図書館、名取市図書館からそれぞれ発表がありました。紫波町図書館は、「町に密接」を通り越して「図書館が町そのもの」であるという印象を受けました。町のことをよく調べ、職人のもとに出向いて話を聞き、展示を作る、という一連の流れが丁寧で感銘を受けました。新図書館の計画にあたって、公民館や仮設住宅に出向くなど普段図書館を利用しない層にも「御用聞き」を行っているという点で、名取市図書館は市民の図書館を真摯に考えていると感じました。ディスカッションでは、どちらも住民あっての図書館という意識で活動を展開していることが印象に残りました。

 第1部、第2部の後半はそれぞれ協賛企業からのプレゼンテーションがあり、その後の休憩ではブースを巡る時間が設けられていました。ブースでは実際にデモンストレーションをしていただきながら、具体的な話から活用のヒントまで、じっくり話を伺うことができました。

 レセプションは後半からの参加になってしまいましたが、短い時間ながら密度の濃いものとなりました。全国の図書館や企業、関連業界の方とお話できる機会は、普段の業務や研修では得られないもので、図書館総合展の醍醐味だと思います。

 翌日は、名取市図書館、紫波町図書館、本のまち仙台を巡るツアーの3つのツアーが開催され、私は本のまち仙台を巡るツアーに参加しました。13時から16時過ぎまで、ブックカフェ(居酒屋)4件、書店1件、図書館(跡含め)2件を巡りました。道中、町の歴史的スポットの解説が入るなど、終始飽きさせない、内容の詰まったツアーでした。仙台には子どもの頃から住んでいますが、徒歩圏内に本に纏わる場所がこんなにたくさんあるとは知らず、驚きでした。途中、シークレットプラン(?)でメディアテークの活版印刷機も見学しました。本のまちを巡るだけでなく、本を多方面から見る機会ともなり、面白かったです(欲を言えば、他の2つのツアーにも参加したかったです)。

 今回スタッフとして参加して、図書館総合展は縁の下で様々な人がボランタリーに支えているということを実感しました。前日の資料組みから始まり、当日朝の会場設営、フォーラム前には受付や会場案内、フォーラム中にブース撤収開始、フォーラム後に搬出作業、と数多くの作業がありました。スタッフの皆がテキパキ動く姿、企業の方とお話しできたこと、など、作業の中でも「学び」がありました。成長する図書館に負けず、職員である自分自身も成長させたい、そんなことを感じた総合展でした。